ヨツバサイクルと、落語。
開業当初にご購入いただいたヨツバサイクルを、使い込んだので修理したいと持ち込まれました。
タイヤはツルツルになり、ブレーキワイヤーは曲がり、ブレーキのゴムは減って、グリップはすり減り、、という具合に、ヨツバサイクルをそれはもう、作り手冥利に尽きるくらいに使い込まれていて嬉しくなりました。
オーナーは隣町に住んでいて、外で遊ぶ姿が目に浮かびます。
やっぱり、子どもは子どもらしく を体現している様が羨ましい。僕はあまり活発な子供ではなかったので、余計にそう感じます。
「子供時代」を早く通り抜けさせたい大人と、子供時代を遊び足りない子供。
さてこのGWにはさまざまなヨツバサイクルを販売いたしました。
新たに18インチのヨツバサイクルをお隣長野県のお客様へ納品。
こちらのオーナーも、よく遊ぶ、子供時代を早歩きせず謳歌している様子。
10年ほど前までは、子供用マウンテンバイクはラインナップこそあったものの、大きすぎたり、ブレーキに指が届かなかったり、、という具合に、大人が片手間に考えて作ったようなマウンテンバイクばかりでした。
ヨツバサイクルは、オフロードバイクやマウンテンバイクの車体や製品を扱う愛知県瀬戸市のダートフリークさんが企画設計をして誕生した自転車。
子供専用に作ったジャストサイズ自転車。というと簡単ですが、
・小さな手でも握りやすい、細めのハンドルとグリップ。
・小さな手でも指がしっかり届くブレーキレバー。
・何歳でも置きざりにしない豊富なサイズ設定
といった具合に、
ヨツバサイクルは、従来の「大人が片手間に考えた子供用マウンテンバイク」とは明らかに違い、気持ちの篭った子供用マウンテンバイクを初めて世に出したパイオニア的存在です。
土本自転舎はそのヨツバサイクルの試乗車を12インチから24インチまで、ヨツバサイクルのヘルメットの試着も用意、なんなら遊べるコース「あけび沢パンプトラック」まで作り、マウンテンバイクの提唱をしてきました。
スマートに、費用対効果を考えて効率的に生活をする上で、マウンテンバイクやスポーツサイクルは必要ないでしょう。
でも効率や費用対効果だけを考える と言うのはどうも窮屈というか、人間ってそういうものだろうか?と首を傾げます。
いや、そうやって生きられる人ももちろん居るでしょう。
落語において「忠臣蔵」は存在しないそうです。
「忠臣蔵」は、家臣200人のうち47人が討ち入りを果たした、勧善懲悪を成し遂げた物語。
47人以外の、いろんな理由があって「行けなかった、行かなかった」人にフォーカスするのが落語だというのを聞いて、ものすごく腑に落ちました。
それを語っていた方曰く、前者は、「業の克服」、後者は「業の肯定」であると言っていました。
兎にも角にも、野山なり公園なりを走り回って泥んこになって遊んでいる子供がいるというのがとても嬉しくて、ヨツバサイクルを取り扱っていて本当によかったと思った次第です。
では明日もよろしくお願いいたします。
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